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第470回 無用な健康食品への支出に歯止め EUの新規制に期待
◆無用な健康食品への支出に歯止め EUの新規制に期待

〔ロンドン〕グラスゴー大学(グラスゴー)人間栄養学のMichael Lean教授は「世界中の肥満者は,減量効果を"示唆"しているが実際には全く効果のない食品に,毎年,数十億ポンドを浪費している」とBMJ の論評(2008; 337:
a2408)で警鐘を鳴らしている。

根拠のない表示は違法

 Lean教授は「昨年,英国で採択された欧州連合(EU)の新しい商慣行に関する規制によって,無防備な消費者が疾患と闘うために効果が期待できない健康食品サプリメントを買うことがようやくなくなると期待している」と述べている。

 健康効果をうたった市販の食品は,医薬品のような厳しい研究試験を経ておらず,規制も受けていないため,消費者の混乱を招いている。食品の組成または栄養機能に関する根拠のない表示は違法とされる。例えば,「低脂肪,高繊維でコレステロール低下に役立つ」などの表示や,食品が肥満を含め,なんらかの疾患を治療または予防できるという誤解を招く表示は違法である。

 しかし,根拠のない効果を示唆する表示は今なお存在する。パッケージの商品名や商品棚,店名などにおいて,根拠なしに体重管理や減量に有効であることを示唆したり,「健康食品」であることをうたい,誤解を招く販売方法はよく見られる。

 同教授は,肥満者が減量に役立たない製品に毎年数十億ポンドを浪費していることを懸念している。2000年の米国の調査では減量目的の商品に約350億ドルが費やされており,それらの多くには根拠のない誤った表示がなされていたという。

 同教授は「無防備な患者に対する偽の治療法を通じた商業的搾取は,新しいEUの規制で幕を閉じると期待している」と述べている。その一方で,「医師や消費者がエビデンスに基づいた治療と食事プログラムによって自信を持って疾患管理ができるよう,法整備を積極的に進めることが重要である」としている。

 同教授は,減量効果を示す製品や治療法は数多くあるが,実際に安全で効果が認められ,費用効果の高いものは食事療法(エネルギー制限食)と運動,医薬品のorlistatやシブトラミン,一部の患者に対する肥満手術のみであると指摘している。さらに,同教授は「今回の規制では,EU諸国における高カロリー製品の販売促進広告が禁止される。このことは,肥満の予防対策としても有効と考えられる」と付け加えている。
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[2009/03/21 08:16 ] | 医学 | コメント(0) | トラックバック(0)
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